休日
美砂

喉が渇いて
二階からおりてきたら
リビングには夫がいて
やっぱりテレビをみていた。
最近、休日はずっと
テレビばかり。
ときどきビールとかコーヒーとか
のみながら。
夫の部屋はないから
いつもここにいる。
私と子供の部屋はあるけど、彼は別にいらないっていって
つくらなかったから。
子供の友達がいっぱいきてうるさくしても
全然いやな顔なんかしない。

ポットと壁のすきまから
床に直接、寝転がっている夫の姿
きりとられたみたいに いつになく
はっきりみえた
そんなに、疲れてるの?
びっくりするくらい
みすぼらしい、しおれて、ふみつけられたみたい

なにかやさしい言葉を
かけなければと思ったけれど
しらじらしくなるのがいやで
じっとみていた むこう むいているから

ぺったんこの髪
白髪がいっぱいまじって
なんだかべたついて
そういえば 最近ずっとあの服着てるし
なんかぜんぶ
自分のせいみたいな気がして
このままあったかいもの飲みながら二階へもどるのが
ひどいことのような気がして

あ、笑った。 テレビおもしろいんだ。
よかった。



自由詩 休日 Copyright 美砂 2007-05-24 21:57:06
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