悩ましい朝
吉田ぐんじょう

朝起きて冷蔵庫を開けたら
祖母が入っていた

さみくてさみくてなんだかも
生ぎてぐのがいやんなっちま
なんて言うので
そんなに寒いのなら
もう死んでしまったっていいんじゃない
と思った
言わなかったけど

すっかり冷えて堅くなってしまった祖母を
やわらかく
手のひらで丸め込んでやったら
うれしがってにゃあにゃあ鳴いた
にゃあにゃあ鳴きながら
だんだん白く丸くなっていって
最後には卵に戻ってしまった

わたしはそれで
目玉焼きをつくっていいものかどうか
思い悩んでいるところである



自由詩 悩ましい朝 Copyright 吉田ぐんじょう 2007-05-24 17:26:04
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