君
はじめ
目を閉じて君を思い浮かべれば
ほら 目の前に君がいるんだよ
永遠の10代に憧れる僕
海辺のカフカじゃないんだからさ
僕には君とセックスすることを想像できないんだ
Hなことしか考えられない僕なのに
君の性器の中身なんて考えられないよ
なんでそんなに綺麗なの
あぁこんなにも照明が眩しいよ
君が消える
なんで生理があるの
どうしてそんなに君の卵の死んだ血は綺麗なの
僕には理解できないことばかり
他の人と踊らないで僕と踊ってよ
僕は他の人とは違う
空回りした心が虚しく音を立てているよ
僕はこの歌を最後に歌うよ
アコースティックギターでメロディーを奏でるよ
どうしてこの歌はこんなに瀕死の僕に君を見る力をくれるんだろう
歌い終わった後のこの無力感は何だろう
悲しい歌だったからかな
僕は悲しい歌を今まで一度も聴いたことがなかった
そんなの出したって売れないからだろう
一瞬だけ脳裏に映った流転する君の姿
悲しい気持ちと連動して君が現れるのかな
この詩を君と行った場所に置いたままにしておくと憂鬱な気分になるだろう
でもこの詩は誰にも晒したりしない
どんなに歌を歌って聞いて悲しくなっても君は現れない
けど 君 イコール 想像力 が分かった途端
君が踊り出したよ
僕は君の本当の顔を思い出し
胸の中で暖め続けるよ
君は僕から自由になって
大空で踊り続ける
でも 本当の君は
僕が生涯をかけて愛し続けるんだ