あしたのわすれもの
たもつ

男は体育館の裏に
女の歳の数だけ
星を埋めた

女は男のために残しておいた
夏の一番柔らかいところを
まだ寄木細工の箱にしまってある

詐欺師の家では
換気扇がゆっくりと壊れて
まだ誰も出てこない


自由詩 あしたのわすれもの Copyright たもつ 2007-05-20 15:55:36
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