センチメンタルギター
青の詩人





思った
弾いてみたいと
ふれてみた
ぎこちない指で
鳴った
小さいけどせつない音が
もう一度ふれてみた
今度は少し大きく鳴った
はじいてみた
いい音が鳴った
はじいてみた
またいい音が鳴った
つながった気がした

はじいてみた
強く強く強く
悲鳴を上げ
何か大切なものが切れてしまった

ふれてみた
鳴らなかった
さらにふれてみた
やはり鳴らなかった
鳴るはずもなかった
知ってるさ 
そんなこと
けれどあきらめられなかった
君の代わりを探したくなんかなかった
もう一度聞けるかもしれないから
小さな君の音
やわらかな君の音

ぼくは今もその弦を換えられずにいます


自由詩 センチメンタルギター Copyright 青の詩人 2007-05-20 03:02:30
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