麻生ゆり

日々言の葉について考えている
それは認知不可能な私の脳を
記号化する行為
それに比べて
ああ なんてこの世は交換可能なのだ!
(対象を切り取ることで付加価値がつく)


私の魂の慟哭と共に
 「世界」は凍りつく
 確実に ただ切実に進んでゆく
 しかしそれは残念なことではない
 超自然的なことなのだ

私の「世界」は行為に満ちあふれている
 矛盾だって含まれている
 キレイナモノもキタナイモノも
 等価に愛そう!
 そうすることで救われる
 「自分」が だ

私の一部が鏡に飲まれる
 今日もまた
 「取り替え」したくて
 ふと 立ち止まる
 しかしそれもまた快感
 (私は「女」だからイきやすいのだ)

私は生きている
 私は生きている
 私は生きている
 言い聞かせて眠りにつく
 なんて簡単な自慰行為
 皆さん並んでやってごらん?
 そう薦める私は「親切」だ
 あたり前じゃないか

私の「毎日」は
 夜の谷間には足をかけ
 昼の渓谷には頭をあずける
 こうしてすぎてゆく
 誰にも止められない情動
 ラジオタイソウのようなものさ

私に交換不可能なものはない
 臓器提供だってできる
 そのはずだ
 「意識」の違いなんて言い訳にすぎない
 だから
 ただ 謝って生きていこう!

私は惰性のカケラかもしれない
 いや 事実なのだろう
 しかしそこに本当の私の「遺伝子DNA」がある
 組みこまれたものなのさ
 もう あがなっても無駄なのさ


日々言の葉について考えている
それは認知可能な私の脳を
記号化する行為


自由詩Copyright 麻生ゆり 2007-05-19 21:31:17
notebook Home