麻生ゆり

猫が
寝そべっている
にゃーん。
彼らはすごい
まるでかなわない
そのポテンシャルに
その存在価値に
それに比べて私はどうだ
大したこともできず
ぐしゃぐしゃとした言葉を
並べるだけ
汚い
私は汚い
それだけなんだ
何かに貢献するわけでなく
何も、したくない
ただベッドの上で猫と過ごすだけ
だからいっそのこと拉致られて
飼い猫のように可愛がられたい
猫はいい
何もせずに撫でられるから
そんな頑是ない
愚かしい思いを抱きながら
今の私は生きている
猫はいい
猫になりたい
にゃーん。


自由詩Copyright 麻生ゆり 2007-05-19 00:21:47
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