首里 オキナワ 王はいない
アハウ
静かな 書物は
木陰のある庭で 聞かれ
活字の中
歴史記述は
動線を 激しくあるいは静謐に 交差し
折々の姿 活字に染まる
すばやく 歌留多をきる
その手に宿る重さは
木漏れ日に消え
南中の書物は
透明なサンシンの音
首里 オキナワ 非在の確認
光の海は
深まるほど 輝く 陽光
建物の影は濃い
空洞の王の姿の欠片の
かつて 在ったはずの龍の
息づかい
線画でなぞりあげる 歴史
首里
竜宮
(
オキナワ
)
王はいない
自由詩
首里 オキナワ 王はいない
Copyright
アハウ
2007-05-18 22:47:18