夏夜の郵便屋
見崎 光
新緑の赤らめる
夕暮れの畔
終わろうとしている黄金の陽が
出来事を染め上げていく
水面で月が戯れる
影絵のようにたなびく振動
弧を描きながら
擦り寄せた声
求愛の儀式
どこまでも響く愛の歌を耳に
眠りに就こう
誰かの耳にも届く日がくることを
ただ静かに祈って…
自由詩
夏夜の郵便屋
Copyright
見崎 光
2007-05-17 22:22:05