流れゆく
小太郎
流れるるは
時か
場所か
心か
私か
大いなるわがままで
じいちゃんを困らせたあの日から
もういく年
父親の給料日に家族六人で
お気に入りのレストランへ
出掛けていた
あの場所から遥か遠く
みんなが私を
愛していてくれていたと気づいたのは
数年前
元気だよ
電話口で伝えるのが精一杯
電話をきったあと
私にとって
必要以上に美しい花畑を眺めながら
酔って涙をひらり
流れるるは
時か
場所か
心か
私か
自由詩
流れゆく
Copyright
小太郎
2007-05-13 22:21:57