昭和六十二年四月一日
板谷みきょう
タコが自分の足を食べて
生き延びるみたいに
かつて 赤字続きで国鉄は
ローカル線を廃止した
頭だけになっても
足はいつかは生えてくると
だけど
本当の狙いは 頭のすげ替えだったのさ
働く人の暮らしを守る大きな力に脅えて
金と力に欲張りな どっかのお偉いさん達が
自分達だけの未来のために
仲間割れする様に ソロバン弾いて
そうさ
出る杭を打ち続けた奴らが
危険を感じて杭を抜いたんだ
だけど
どんなに時代がかわろうと
どんなに社会がかわろうと
働いている人達も 働けない人達も
働きたい人達も 働きたくない人達も
暮らせる世の中を
この空の下へ
*
風に揺れるしなやかな
柳の枝みたいに
分割・民営 国鉄は
JRと名を変えた
雪や嵐に折れない枝は
必ず耐え抜いてくれると
だけど
本当の狙いは 枝を切り揃えることだったのさ
働く人の暮らしを守る大きな力を消そうと
金と力に欲張りな どっかのお偉いさん達が
皆さんの未来のためにも
仕事も心配はないと 嘘で固めた理由で
そうさ
今まで山を見ていた奴らさえ
喜び勇んで鹿を追い始めた
だけど
どんなに時代がかわろうと
どんなに社会がかわろうと
働いている人達も 働けない人達も
働きたい人達も 働きたくない人達も
暮らせる世の中を
この空の下へ
※青空の下で
https://www.youtube.com/watch?v=bV5U6togIDw
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