靡くカーテンと透明な気持ち
山崎 風雅

 新緑に冴える風景の中に飛び込んで
 心に積もった埃をぬぐうように
 青い空のした
 駆け出した

 扉を開けようともがいた寒き日の記憶
 心まで凍えそうになりながらも
 残り火を絶やさぬように
 笑い声は忘れないでいた

 開け放った窓から
 隣り街に向かう列車の音が聞こえる
 出会いと別れ
 そして終わらない物語

 心地よい午後の涼しげな風を受けて
 風に靡くカーテンの横に佇む
 錯覚の主観で嘆くのは止めにして
 限りない未来へ
 

 飾らない透明な気持ちこそ大切にしよう





自由詩 靡くカーテンと透明な気持ち Copyright 山崎 風雅 2007-05-13 18:54:35
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