夢の中の夢
白昼夢

(そこはそらのとおりみち
なもないとりがとんでいて
はながたくさんさいている
そんなゆめをみた

ゆめはずっととおくまでつづいていて
そらはすんでいてとってもきれいだった
だからきがつかなかった
しんだとりがそらをかけめぐっているのに)


現実を見ることなく捨ててしまったので
大地を歩くことができなくなった
空を見上げる
下も上も空だった

外灯にあかり
仄かにそよぐ夏の風
うなされている夢の中
そして蛙の声

金縛りの現実旅行
枯れ果てた夢の世界
とりが飛んでいる
見たこともない鳥だった

陽射しがきつくなって
コンクリートが溶け出した
流れる川が
人々を固めていく

目が覚める
空は曇り
窓の外から
石像がずっとこっちを見ている


自由詩 夢の中の夢 Copyright 白昼夢 2007-05-13 01:19:43
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