夢の中の夢
白昼夢
(そこはそらのとおりみち
なもないとりがとんでいて
はながたくさんさいている
そんなゆめをみた
ゆめはずっととおくまでつづいていて
そらはすんでいてとってもきれいだった
だからきがつかなかった
しんだとりがそらをかけめぐっているのに)
現実を見ることなく捨ててしまったので
大地を歩くことができなくなった
空を見上げる
下も上も空だった
外灯にあかり
仄かにそよぐ夏の風
うなされている夢の中
そして蛙の声
金縛りの現実旅行
枯れ果てた夢の世界
とりが飛んでいる
見たこともない鳥だった
陽射しがきつくなって
コンクリートが溶け出した
流れる川が
人々を固めていく
目が覚める
空は曇り
窓の外から
石像がずっとこっちを見ている