平原のちいさなあしあと
貝だったらどうしよう
揺れる草の歌を
聴こうというのだろうか
歌おうというのだろうか
草の名も
知らないまま
指先が風を求めている
腕が踊りだして
足取りは流れて
太陽の光に浮かれてしまえば
もう
ここが崖でもわからない
むかしむかし
誰かに呼ばれていたけれど
もう呼ぶ声はないから
透明になってどこへいっても
それは自分自身の望み
草の名を知りたがっても
聴いているものは
ずっとくりほどかれていた
鳴り響く
それはまったく
切り取り線のない行方に
自由詩
平原のちいさなあしあと
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貝だったらどうしよう
2007-05-11 14:44:52
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