bye-bye
maynard

俺が愛したその女は
くすんだ赤のワンピースに
茶色に染めたロングのウェーブヘアーに
高級な黒のブーツを履いていた
俺が先に愛想をつかすと言い張ったその女はいったんだ

「今の方が楽だし、楽しいの。」

その言葉を俺にかける前に
お前ちょっといいか?
好きだと言った俺と
うなずいたお前
どっちも同じなんだ
罪の無い奴なんていないんだ
その言葉自分に言ってるのと同じだぞ

お前が俺について語れる事は
俺もお前について語れる事なんだ
お前が愛想をつかす遥か以前から
俺は知ってるんだよ
俺が愛したお前への愛は
半分は俺への愛からだ

お前がそんな物望むなら
もう俺は知らない
片道切符はもう手にしたんだろ
俺には往復切符なんて有りはしないのだから
それはお前が一番分かってるんだろ

お前の知識、見方、精神、感情は
お前が俺のそばに相応しくあるために与えたものだ
だからグダグダ言ってねーでさっさと捨てて
勝手にしろよ


自由詩 bye-bye Copyright maynard 2007-05-11 04:37:44
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