bye-bye
maynard
俺が愛したその女は
くすんだ赤のワンピースに
茶色に染めたロングのウェーブヘアーに
高級な黒のブーツを履いていた
俺が先に愛想をつかすと言い張ったその女はいったんだ
「今の方が楽だし、楽しいの。」
その言葉を俺にかける前に
お前ちょっといいか?
好きだと言った俺と
うなずいたお前
どっちも同じなんだ
罪の無い奴なんていないんだ
その言葉自分に言ってるのと同じだぞ
お前が俺について語れる事は
俺もお前について語れる事なんだ
お前が愛想をつかす遥か以前から
俺は知ってるんだよ
俺が愛したお前への愛は
半分は俺への愛からだ
お前がそんな物望むなら
もう俺は知らない
片道切符はもう手にしたんだろ
俺には往復切符なんて有りはしないのだから
それはお前が一番分かってるんだろ
お前の知識、見方、精神、感情は
お前が俺のそばに相応しくあるために与えたものだ
だからグダグダ言ってねーでさっさと捨てて
勝手にしろよ