君の季節
さくらほ
目頭が熱くなるほどに
時愛おしく
過ぎていく一秒すらも
繋ぎとめておきたい と
願わずにいられない
名残惜しいのは何
少年は大人になる
しなやかな指も
小さな顔も
軽く焼けた滑らかなその肌も美しく
当たり前のように遠く去り
とどまらない季節の淵
真夜中に揺れたものは
ささやいたものは
君か初夏の風か
昨日の約束を
今日、人の目をかわしながら
無言で目を合わせ
夢じゃない事を知る
その刹那
触れられた頬がまた熱を帯びて
恍眩暈
次の春に君はゆく
だからこの一年を君を含んだ季節にしよう
君はしなやかに通り過ぎる
風
この文書は以下の文書グループに登録されています。
君の歌