街
テルテル坊主
小学校になる前
僕はここで育ったんだ
あれから10数年
すっかりとこの街は高いビルが立ち並び
昔の面影を消そうとしていた
僕の成長に合わせて
町も成長しているのが分かって
何か寂しくなった
でも僕は見つけたんだ
いつも友達と遊んだ公園だって
あの曲がり角の気さくな八百屋さんだって
お花見をした桜の木だって
変わってなかった
僕は町の隅っこに
どことない面影を見つけたんだ
何か帰る所を見つけた旅人みたいに
安堵と喜びの波が涙腺を襲って
涙を流してしまったんだ
また、帰ってくるから
じゃぁ行ってきます