公園

淋しいからひとり


サンダル履きの公園の夜は

ぺたぺた鳴って

つきあかりの ひとつ ふたつ

ジャングルジムに落ちて さらさら


こねこのあばらは細く細くて

何度でも 私の手のひらに押しつける

ざらざらの

汚れた毛並み


あしあとはずるりずるりと砂利道を引きずって

長く 長く

月がまあるい くぼみにたまって

たぷん


額をなでる 風の冷たさ

髪の毛を梳くみたいに 夜のにおい

ちゃんと ここにいるよ

ここに いるよ

わたし


淋しいから ひとり

遠くで鳴る 鳴る

たぶん 救急車の音


淋しいから ひとり

ざわざわと 心臓

血が 流れてく 音


淋しいから ひとり

きちきちと爪を鳴らして

目を閉じても 夜

目を開けても 夜


淋しいから ひとり

淋しいから ひとり


自由詩 公園 Copyright  2007-05-09 00:42:23
notebook Home 戻る