錆びてるけどまだ在る
043BLUE
陸橋の金網の
(一区切りの)
空の一つ一つしか
知らなかった頃の
純粋を
誰かが
破いて開けた
抜け穴から
飛び出せずにいた頃の
痛みも
どこへ
渡ろうとしていたのかさえ
思い出せない
まま
何を
避けようとしてたのかさえ
分からない
まま
もう
錆び付いてしまって
取り戻せずに
ぽろぽろと
剥がれ落ちてゆく
ぽろぽろと
喪ってゆく
自由詩
錆びてるけどまだ在る
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043BLUE
2007-05-08 23:56:39
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