苺ジャム
ki
君の汗は苺ジャムの味がするのだろう。
君の後を一年と半年追いかけて
ようやくこの夏一瓶つくれそうだよ
きゅるきゅる
蓋を回す
ゆっくりと恥ずかしそうに
ぴんく色
まずは弱火で
煮詰めて
くつくつ
君の笑い声
湯気は
ぴんくいろ
ぼくをたぶらかそうとしているの?
きみを、
眼鏡が曇って
くつくつ
くつくつ
だめよ
まだだめよ
ゆびでこすると
きみのゆびがぼくのゆびに
くつくつ
くつくつ
ぼくのまえにあらわれたきみは
いちごのわんぴーす
いちごのくつ
いちごのきゃみそーる
いちごのぶらじゃー
いちごのぱんつ
いちごいちごいちご
ああ
ぼくのえにっきはいちごでいっぱいになっちゃうよ
ああ、
いちごみるくがたべたい。
この夏もらった
初めての一人部屋
初めてを一人味わったりして
くつくつ
くつくつ
くつくつ
きみを、
出来た
いっぱい詰めて
苺ジャムの出来上がり
きゅるきゅる
蓋を開けて
いちごじゃむ
ひとなめ
いちごみるく
ふたなめ
眼鏡が曇って
口の中に汗
あまずっぱい
きみを、