ロダンという男
吉岡ペペロ
裸をわしづかみにする彼のことを
ひとびとは
才能と肉体の絶倫者と呼ぶかも知れない
それは間違いだ
彫刻とは
宇宙に開いた精神の運動のことだ
あえていうならば
ロダンという男は、精神の絶倫者だ
神という絶対的存在が
自己の外部にしか存在しない宗教をもつ
ロダンという男とは、精神の絶倫者なのである
自由詩
ロダンという男
Copyright
吉岡ペペロ
2007-05-07 12:10:11