ロボットハートストーリー
こめ

もっと早く気づけば良かったのに

今ソレを気が付いたって

手遅れであって僕にはどうすることもできず

ただこの狭き場所で立っているだけだった

まぶしすぎるくらいヒカルライトを向けられて

びっくりして泣きながらヒカリから逃げ出し

駆けて駆けて全てのモノをすり抜けまた

気付いたときにはもう絶滅した世界が

僕を見下すだけの風景画が

カタカタと額縁をゆらしながら

歳をかずえていた

イマボクガココニイルハナンデスカ?

ボクガイキテイテハダメナンデスカ?

ボクガカンジョウヲモトメアルキダシテハイケナインデスカ?

ウンメイヲカエルタメニソノモンヲトオッテハイケナイノデスカ?

解いてもかけてみてもいつも帰ってくる言葉は同じ

冷たい剣の様な一言「君は人間ではない」

泣きたいのに涙が出ず

笑いたいのに笑顔が作れず

僕はいつもアイアンハートを胸にしまい込んで

機械音とともに過ごす一日

さよらなをつげぼくは人間になりたくて

自分の存在を無にするために自ら

スクラップになり鉄クズになってた

ボクハモウテツノカタマリジャナイ

ボクハニンゲンニナルンダ

ボクハ・・・ボクハ・・・・ニンゲンニナッテ・・・・

ヒトヲアイスカ・・・ラ・・・・サ・・・・・・・

そんな言葉をはっしながら

僕は徐々に暗くなる視界の中で

一瞬人間になったようなきがした

時が過ぎ鉄くずのゴミの中で彼は笑顔で埋もれていた

彼が今人間になっているとは分からないが

きっと今頃どこかで人間となっているでしょう

少なくとも僕はそう信じる


自由詩 ロボットハートストーリー Copyright こめ 2007-05-06 22:39:08
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