古蝶石影
砂木
なだれゆく 曇天の鱗
きりぎり 虚空にさす枝先
絡めた糸で 傷付けるから
鳥は 近づいてはいけない
どこにもいらない花のように
身を潜めて
散る花の中へおちていく
踏む先に 花びらをつけた
小さな石をみつけても
たどらないでください
自由詩
古蝶石影
Copyright
砂木
2007-05-06 15:20:34