夏が生まれる
ぽえむ君

大きな葉の下から
そっと空を見上げると
とても薄い緑色が輝いている
そろそろ夏が生まれる
風が吹くと
きららとした緑色は
暗くなるけれど
遠くで流れている川の水のように
他の場所で光り出している
せせらぎの音と葉の重なりが
夏の誕生を見守っている
もうすぐ夏が生まれる
背中で何かが飛んでいる
振り向けば
まだ小さいけれど
風の中をぎこちなく
アゲハチョウが飛んでいる
どうやら
夏が生まれたようだ


自由詩 夏が生まれる Copyright ぽえむ君 2007-05-02 12:54:30
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