夜更けに
鈴
ねぇ 記憶たち
あたしはどこまで行くんだろう?
どこまで遠くヘ行ってしまうんだろう?
あの頃もずっと感じていたけど
あなたたちは本当にすべり落ちていく砂粒なのね
きらきらさらさらと
慎ましく贅沢に
ずっと一緒にいたいと思ってたこと
忘れてないよ
今でもできるなら一緒にいたい
金色の光の中の記憶たち
あの日の風の心地良さや
あの夜の痛いほどの孤独
信じられないほどに泣き叫んだ、真昼のあの部屋の暖かさ
夏の果てしない夕暮れに響く、のどかなふたつの靴音
ねぇ 記憶たち
あたしはどこまで行くんだろう?
帰りたいよ
できるならもう一度
あの光の中へ