夜更けに

ねぇ 記憶たち
あたしはどこまで行くんだろう?
どこまで遠くヘ行ってしまうんだろう?


あの頃もずっと感じていたけど
あなたたちは本当にすべり落ちていく砂粒なのね
きらきらさらさらと
慎ましく贅沢に


ずっと一緒にいたいと思ってたこと
忘れてないよ
今でもできるなら一緒にいたい
金色の光の中の記憶たち

あの日の風の心地良さや
あの夜の痛いほどの孤独
信じられないほどに泣き叫んだ、真昼のあの部屋の暖かさ
夏の果てしない夕暮れに響く、のどかなふたつの靴音

ねぇ 記憶たち
あたしはどこまで行くんだろう?
帰りたいよ
できるならもう一度
あの光の中へ


自由詩 夜更けに Copyright  2007-05-02 03:28:19
notebook Home