オフェーリア ☆
atsuchan69

渇いた瀝青の道に散る
ジュエリーの煌きと渦をえがく黒髪
鉛の銃弾は、みごと額を貫通し
――鮮血を枕に眠るオフェーリア。

たぶん、昨日。
黒いシークィンのトップが視線を浴びて
胸元のゴールドの刺繍飾り、
そして露わに魅せる肌・・・・

サテンの艶が波打つ腰も軽やかに
お気に入りのエリー・サーブを着た女
スターバックスのテラスに座ると
足を組みかえては作る、小悪魔の笑み

たぶん、昨日。
サルサのロングドレスを着て
赤いフェラーリの助手席に座っていた

カウンターでブルームーンを頼み、
それは出来ない相談だと俺は言ったが、
彼女は何時もどおりの甘い声で、「殺して。
そう言った

オフェーリア、約束どおりさ
街は今日も自由なる空に向かって聳え
みごと上から下を見下ろしている

――ああ、君のパパが俺を探しているらしい

シャツの胸についた君の口紅が
妙に艶めかしく、まだ残っているよ












自由詩 オフェーリア ☆ Copyright atsuchan69 2007-05-02 01:48:50
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