道端に咲いてた風車
青の詩人
道端にひとりで咲いてた
君の名前をぼくは知らない
風車のような青い花
君から少し離れた草むらに
君と同じかたちした花たちが集まって咲いていた
どうして君だけそんな冷たい岩壁に
でもとても綺麗だ
寂しさを種とするからそんなに美しいの
君はその場所を離れられないから
ぼくが会いに来てあげるよ
そうやって二回ほど君に会ったけど
ある日 突然君の姿が見えなくなった
ぼくの探し方が悪かったのだろうか
何度も何度も探してみる
たしかにこの岩壁だ
だけどそこには もう
君の名前をぼくは今も知らない
とても知りたかったのに
君は自分で風を集めて
飛んで行ってしまったのだろうか
どこか遠くへ
ぼくの会いには行けない場所へ