春の嵐
atsuchan69

残虐な貌も一瞬、穏やかな
蒼いヒヤシンスの花に埋もれ
ゼピュロスの風、//そして雷。
 ――ドドンガーガー!

くちづけをし、離れれば「死、
昼も夜なくつづく 愛撫の舌

首筋の、永い記憶さえ翻り

、突然の雨に走る少年。
狂え! 黒い傘たちの葬列・・・・

ハザードを灯したジャガーを降立ち、
吸血の牙が疼いて 濡れる
美しき獲物、血に塗れてもがく

びゃうびゃうと吹く風。
 //カミナリ、カミナリ、

泥濘る路の暗いねばり
アヌスを犯し、貫く

恋に染まる、輝ける刃の鞘なき殺陣――
縺れあう舌、糸を引く唾液/
肌蹴た胸と胸/瞳と瞳。
その夢なき愛の果て、背徳に溺れ

瑠璃色に転げ落ちては、ふたり重なり









自由詩 春の嵐 Copyright atsuchan69 2007-04-30 01:54:31
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