春の嵐
atsuchan69
残虐な貌も一瞬、穏やかな
蒼いヒヤシンスの花に埋もれ
ゼピュロスの風、//そして雷。
――ドドンガーガー!
くちづけをし、離れれば「死、
昼も夜なくつづく 愛撫の舌
首筋の、永い記憶さえ翻り
、突然の雨に走る少年。
狂え! 黒い傘たちの葬列・・・・
ハザードを灯したジャガーを降立ち、
吸血の牙が疼いて 濡れる
美しき獲物、血に塗れてもがく
びゃうびゃうと吹く風。
//カミナリ、カミナリ、
泥濘る路の暗いねばり
アヌスを犯し、貫く
恋に染まる、輝ける刃の鞘なき殺陣――
縺れあう舌、糸を引く唾液/
肌蹴た胸と胸/瞳と瞳。
その夢なき愛の果て、背徳に溺れ
瑠璃色に転げ落ちては、ふたり重なり