象を飼う
ふるる

友達が象を飼い始めたというので
見に行った

五匹の象がいた
大きいのや小さいの
ひとしきり眺めたり触ったりして
友達の手料理をご馳走になり
楽しく喋ったりもして
遅くなったし、そろそろ帰ろうかという時に

並んで食事をしている象を指差し
お土産にどれでも好きなのをどうぞと言われた

どれでも好きなのと言われてもどれがいいのか分からない
適当に、真ん中の象を選んだ

家に連れて帰ったはいいが
案の定よく食べ、よく飲み、よく糞をする
一ヶ月後の食費と水道代を計算してみて、目玉が飛び出た
これは、バイトをもう一つ増やさないといけない

家も狭くなるし
食費もかかるし
糞は、引き取ってくれるという農家の人がいたのでまあいいとして
もうちょっと小さな象にすればよかった



自由詩 象を飼う Copyright ふるる 2007-04-29 19:44:18
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