手 のほんとう
哀音
この手には
案外多くのものが握られてるんだと思ってた
そこには人との繋がりとか自分の勇気とか愛とか
目には見えない綺麗なモノがたくさんあるんだって
違った
この手には何一つ と言ってもいいほど
綺麗なモノなんてありはしなかった
夢だった
幻だった
願いだったんだ
この手にはキラキラしたモノは何んにもない
そう
気づいたのは
顔をあげたら
世界がキラキラしてたから
自惚れるなよ
この手はそんなに大きくない
少なくとも
たくさんの綺麗なモノを持てるほどは
自惚れるなよ
この手にキラキラしたモノは無い
この身体は
綺麗なものを持ってない
そう
気づいたのは
キラキラしてるのは世界で
この手は何も握っていなくて
世界をキラキラさせるのはこの手なんだ
と、いうこと