とうめいの声
今田コボ


夕焼けの水平線に
引き込まれるわたし
明日の事も
分かろうとせず
無を、怖がる

窓辺に映る雲は
西へと動き
わたしは
小さな音を鳴らしながら
ゆらゆらと流れていく
裏がえっては小さくなる
砂のようなあなたは
現れては消え
幻想を見せる

かすかに聞こえてくる
あなたの声は
わたしにふりそそいでは
死んでいく


自由詩 とうめいの声 Copyright 今田コボ 2007-04-28 09:44:13
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