願
みもる
友よ
僕は時に背を押されて歩くのに
疲れたよ
身軽になるために
大事なものまで捨てて
登った山の頂上にあったものは山
週に一度の休日と
未来の何かにだまされ続けてゆく
母よ
あなたにもらったこの命
悲しいかなわずらわしくもある
それでも僕はこんな奴だから
「産まれたいか」「産まれたくないか」と聞かれたら
「じゃあとりあえず産まれたい」と言うだろう
でも僕の傷はもう唾をつけただけじゃ
治らないんだ
地球よ
もっと速く回ってくれないか
僕の目も回るほど
もう一度あの頃のように
右も左もわからないくらい
千鳥足で行進したいんだ
そこでぶつかった人とは
きっと友達になれるだろうから
君よ
同じことのくり返しでも
またこの山を一緒に登ってくれるか
なりふりかまわず
足どりおぼつかない僕と
疲れ果てるまで踊ろう
世界中の悲しみは
地球と笑顔の遠心力で
ふき飛ばしてしまえばいい
僕よ
いつまで議論したって無駄だ
結論はとうに出ている
ここに産まれ
贅沢に迷いながら生き
来るべき日まで
せめてしあわせに