迷子
ポッケ
一瞬、のゆれに
目をあけると車内は
きれいに一人だった
座席という場所には
わたしひとり
ひとりのわたしが
はまりこむのは
手入れされた苔に寝転がるような
世界を一望するような
無邪気な昂ぶり
だった
すこしまえなら
ワタシヒトリ
ワタシヒトリ
ココハドコダロウ
小さな羽虫が喚いたのを
誰かきいていただろうか
自由詩
迷子
Copyright
ポッケ
2007-04-26 19:13:12