飛び回る朝について
狩心

微生物の体育館と
機械樹の体育倉庫を飛び回る朝は
飛び越えてはいけない地平線と日付変更線を越えてしまった

もう手遅れかもしれない
ジャンボジェット機はサマージャンボ宝くじと一緒に ゆっくりと高層ビルへと墜落する
背景は雪山で 物凄い吹雪
凍傷で手足が動かないと同時に業火で体が焼け爛れていく 熱い 寒い
意識が遠のいて 薄れていくというならば
むしろ自我がプロペラの轟音と共に回転を始めて明確になるライン
東京発 ロサンゼルス行きで
真下にある真っ逆様な太平洋が 私の舌に絡み付いてくる記憶を辿り
私の体が本州の地の上に投げ出されていた頃の話をしよう

消える 微生物の体育館
消える 機械樹の体育倉庫を飛び回る朝
その葉に掬い取られていた水滴の光 さらりと落ちた


自由詩 飛び回る朝について Copyright 狩心 2007-04-26 10:59:40
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