お天道様の光
なかがわひろか
あんたに似た人がおったんよ
なんやヘラヘラ笑ってて
生きてても死んでてもどっちでも
ええようなやつや
そんなやつが生きてんねんやったら
あんたがそいつん中入って
それであんたとして生きて行ってくれたら
ええのに
死んでもええようなやつが
誰の記憶にも残らへんような会話して
ダラダラ生きてんねん
そいつはもっともっと生きたかったあんたと
おんなじ顔してんねん
なあお天道さん
そんなやつでもあんたは照らすんか
そんなしょうもないようなやつ照らして
あの人は太陽も当たらんようなとこで死んで
なあお天道さん
あんたはそうやって偉そうに輝いてるけど
あんたが照らすもんは
なんや理不尽やわ
いっそのこと
あの人のように生きられへんようなやつなら
焼き殺してくれたらええのに
あの人と同じ顔して
あの人より健康な体して
それで死んでもええような人生送って
なんやおかしいわ
そんなんおかしいわ
お天道さん
どうせそんなに照るんなら
お願いやから
そんなやつら
殺してやってや
(「お天道様の光」)
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