いつまでも
九谷夏紀

あなたから教わったことが
いまでもわたしをたすけてくれる
そんなあなたは魅力的であると言ってもよくて
いまでもわたしは
あなたへの愛を感じているのに
会えないんだ
障害はなくて
順調に進むことも出来たけど
でも先がないって知っているから
あなたとはもう過ちでしかない

大切な人が別にいるから
とかではなく
こんなに会いたくても
ひとりがつらくても
辿りついたここは揺るがなくて
そんな選択をしたことが
よけいにわすれなくさせる

あなたの言葉
気持ちいい、も
最高。も
どうして。も
かわいい、も
買ってくれた服も
店員さんの言葉も
いつも送ってくれた車のエンジン音も
途中で寄ったコンビニで髪にキスしてくれることも
携帯に残っている裸の写真も
上手く返せなかった愛の言葉も
いとおしくて
たまらないのに
きっとずっとわすれないのに
思い出すたびに
好きなのになあって
ぜいたくなだけだなあって
やりきれない関係が
いくつも増えて
いつの間にか
わたしそんなふうになって
おかげさまで自分をわかったからこそ思うのかも
しれなくって

だいすきよ
いつまでも

いっしょには
いられない
あいするひとたち
いつまでも
中途半端な恋が続くから
ともだちにはなれない
やりきれなくてせつないだけの関係でも
愛は
あったのだから

会いたいよ
いつまでも




自由詩 いつまでも Copyright 九谷夏紀 2007-04-22 21:38:17
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