残響
はらだまさる





傘を刺す
左手にはつめたい砂を詰めた
ビニイルの袋、


死んだ、
しあわせに笑い過ぎて
太陽が


死んだんや


聖歌隊が
空に吸い込まれる


雨が煙っとる



りんごのきい


きみは
りんごの木や


首筋から
実がみえる


きみは
あまりにも
透明で


圧し潰す


おれの
旅を


その
ぬかるみも


山脈も


根も




つめたい砂も


そして、
ひっぱる


輪ゴムになった
おれを



死んだ太陽、
めがけて














自由詩 残響 Copyright はらだまさる 2007-04-22 17:12:51
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