悲しみが
ジム・プリマス

哀しみが霧のように
降りしきる夜
君はただ呆然と
立ち尽くす
僕の目の前で
その瞳を閉じたまま
君は金色の羽根をひろげる
荘厳な儀式のように
僕はひれ伏して
そして君の手に
くちづけをするために
ひざまづく
僕の手の中には
探していた
クロスワードパズルが
三ピース
何の意味もなく
手のひらの中で
ただ煩わしく
でも僕は
それを捨てようとはしないんだ
そして
それを捨てられないことも
知っているんだ
だからしばらくは
誕生も生も死も忘れて
ただこのまま


自由詩 悲しみが Copyright ジム・プリマス 2007-04-22 01:46:26
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