視聴率(散文詩)
あおば

                  2007/04/21


なにもないところで食べ物を探して歩いていると喉が渇いて足が疲れて歩くのが嫌になったので立ち止まって座り込んだら動けなくなるので遠くの方を見るのを止めて目の前だけ見つめてのろのろ歩いていたら動けなくなり倒れてしまった。つまらない人生だったと思うが今からやり直すことは無理だろう。誰か来ないかと思ったが誰も来ない。なにもないところに人が居るはずもなく、自分が今ここにいるのが不思議な気がしたが否定するわけにもいかないので意識があるうちは誰か来ないかと耳を澄ませていたが、とうとう意識が無くなって意識のないままに今のこの部屋に運ばれてテレビのクイズ番組を時間つぶしだなと思いながらも、ぼんやり眺めているように、誰もいない部屋にはテレビの声だけが楽しそうにドラマを演じていて、けちんぼのスポンサーだけが、いつまでも視聴率を気にしている見続けているような気がする。


自由詩 視聴率(散文詩) Copyright あおば 2007-04-21 23:02:09
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