優しさ
ロカニクス

お母さんが人を殺した
お母さんでなく岡さんだった
それでもお母さんと呼んだ

遺灰を砂浜の砂に混ぜると
砂の数罪の数優しさの数
同じだと知った

位牌を抱えた人に伝えようと
見回そうとしたけれど
違背だと叱られた

嘘の数は一度も数えなかった
いつから人は
言葉に区別を強制したのだろう

違ってても同じでも
忘れないのに


自由詩 優しさ Copyright ロカニクス 2007-04-21 17:53:06
notebook Home 戻る