親から子へ
ぽえむ君

農夫だった祖父は
ある日
自分の土地に
油田があることを見つけ
大金持ちになった

父は働く必要がなくなり
暇さえあれば
世界を飛び回り
グローバル
という言葉が口癖になった
世界の出来事を
その国のお土産と一緒に
いつも話をしてくれた
空から見る地上は
とても美しいという

息子の僕は
広い土地を買って
この国にふさわしい穀物を
育てている
朝から夜までずっと働き
土とともに生きている
たまに畑の上で
飛行機の音がすると
父を思い出す
地上から見る空は
とても美しい


自由詩 親から子へ Copyright ぽえむ君 2007-04-19 13:28:53
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