からだに絵を描く
みい
空の青にぽとり
鮮血でした
ゆっくりと赤だけの虹をわたって
足の指の少しのつめたさで
春は訪れ
きみとの
どうしようもない部分をぽくぽくと
桜を食べて埋めた
おなかからの魔法、わたし桜色なの
わたしのきもちのすぐそばにある、
ちっちゃなからだで
ただただ
きみと一つも違わない、クローンをつくりだすの
だけど
からだに絵を描く
その過程で
重たい、色鮮やかな絵の具が
きみとはちいとも合ってない、わたしをつくり出して
悲しかったの
そんなありふれたことばが
わたしを紡ぎ出して
きみに伝わってゆくなんてなぁ
皮肉の鱗がいちまいいちまい、
ちがう形をしていて
とてもきれい
ここだけ、上手く描けたねって
きらきらひかる
あとはなんだかとてもへたくそな
ばらばらの感情がからだを覆っているのに
ああ、柔らかい、
おひさまにあたれば
わたしはこんなにかやさしい。