水の祈り
青色銀河団

星の椅子に腰かけ
流れるままの時間の粒子を浴び
誰もいないという
ひびきからはじまる水面の波紋が
夢見るまま紅の空へ続いていくのを
永遠に眺めながら

なつかしいことばは
やさしい手に撫でられて
そらの深みへと吹かれてゆく

水の祈りのことば
成就しないことば
にじんでゆく人の
記憶のなかの人のにじみ
夏についてわたしが知るすべてが
そこでおわっているはずの蜜柑畑で
わたしはいつまでも
あなたを待っているよ




未詩・独白 水の祈り Copyright 青色銀河団 2007-04-16 21:18:59
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