うつくしいもの
山中 烏流

まだ
幼いままの夢を抱きながら
歩みを続けている
 
床に転がっていた
ガラス玉を指差して
綺麗だと笑っている
 
 
何万年も前
もっと世界が綺麗だった頃も
きっと僕ら
同じ事言って
笑ってたんだと思う
 
世界なんて大きなものよりも
目の前の小さなものを
愛して
慈しんで
いたんだと 思う
 
 
(こんなこと思えたのは)
 
(何よりも綺麗な)
(君が)
 
(居たからで)
 
 
まだ
世界はこんなにも
綺麗なんだってこと
 
まだ
僕らこんなにも
綺麗なんだってこと
 
 
思い出して
見失って
 
思い出して
 
愛して。


自由詩 うつくしいもの Copyright 山中 烏流 2007-04-15 09:31:53
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