子葉
ポッケ

いきぐるしさには

髪の含む人工の香りを

かすれるまで吸い込ませ

記憶がしびれるほどに


生白いわたしは

のみこまれやすいよう

出来るだけ

出来るだけたねになって

沈んでゆこう


縫い目のほどけ

足元にぬけるのは夜空

あたたかい毛布にくるまり

深く深く

上ってゆくつちの

圧迫

あんど

安住


夜空から遠くはなれ

あけるいつかは髪に

濡れた冷気は胚に

そして深い

呼吸は始められる





自由詩 子葉 Copyright ポッケ 2007-04-11 22:23:21
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