『雀』
しろいぬ


雀 東の空で響いて

朝の訪れを歌う

ひとつ囀り、遠く空へ

夕の幕が閉じるまで


澄んだ声で鳴いて

溶けていく夜の名残

昇る光、地平の先で

形作られる「今」


何処からか来た朝が白らんで

夜の淵にやがて沈む

永遠のサイクルの中で回帰すること

静かに予定調和を噛んで

決意すること


雀 東の空で響いて

誓いの誕生を祝う

強く歌い、高く空へ

生の幕が閉じるまで



自由詩 『雀』 Copyright しろいぬ 2007-04-06 20:39:59
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