古蝶石舞
砂木

枕の高さの分だけ
浮いてる孤独

しわのように
なみが 追いかけてくる

向きを変えたいけど
やっと こもってきた熱だから

隙間に入り込む外の風を
力なく拒む

しろくにごる障子の上
灯りを叩く音がする

羽音が 昇り 下がる

人の気配が消えてく宵を
待ち焦がれていたのか

柔らかな境界の
開かない時計

閉じ込めた私を恨んでいるのか
闇の暗さに落ちていく

明るい陽射しに 目がかすむ
少し眠れた

布団からでようと 体を起こす
まだ暖かな布団のはじに
小さな白い蝶をみつけた

お前と寒さを 分け合っていたのかい
どこへもいけずに
誰にも 打ち明けない朝なのに

暖かい陽だよ
目を覚ましなよ






自由詩 古蝶石舞 Copyright 砂木 2007-04-05 23:53:12
notebook Home 戻る
この文書は以下の文書グループに登録されています。
四文字熟語