「 ひと 」
ae96

 







「 ひと 」

           



           一秒、

          
           人と人は 

         目と目を合わせて 

        新たな出逢いを始める。

 

           一分、

           
           人と人は 

          言葉と握手を交わし 

          互いを感じはじめる。





            一時間、 

            

             人と人は 

             語り合い 

            互いの夢を知る。



             
             一日、 

            
             人と人は 

             互いを友と呼び 

             別れを惜しむ。




             
             一年、 

            
             人と人は 

           季節をともに感じ

            離れていても

            お互いを想い出す。   




            十年、 

          

           人と人は 

         互いの人生を尊重し合い 

         
         年を無事に重ねたことを


            ともに喜ぶ。


               



            何年経っても 

            
             人と人は


           互いを忙しく生き


          
            互いを忘れる時を


             多く過ごす。




              けれど


 
              人は



              ふとした瞬間



              純粋に



              人を想う。





              

              百年、



              人と人は



              歴史を刻む



               砂時計になる。



              
              





               千年、

               
              
              人の想いは


              青い空と消え


              白い雲のように流れ



              透明な雨となり




              赤い大地に降り注ぐ



                そして


             新しい緑色のふたばを



                育てる。





                  



            人と人は



            途方もない



            変化の中で



            心置きなく



            たおやかに



             たゆたう。





             
            ひかりのなか


 

            ひとりひとりが



            今日という日を



             生きていく。




             僕の知らないところで




              あなたも生きて、






           あなたの知らないところで




               僕も生きてる。



        

         いつだって


          

          人と人は


        「 ありがとう 」

          
          という気持ちを



            伝え合う。
                   


              


               


               


 
             そして





         きっと僕たちの知らない世界で





      ひとは いつか 


       ひとつの大きな魂になる。






         


            僕らが



            一秒とか


             百年とか


            関係ないところで



            永遠や


             一瞬を


            飛び越えて





             ずっと


             そばに





             いられれば






             いいのにな。




自由詩 「 ひと 」 Copyright ae96 2007-04-05 21:53:49
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