落伍と誕生と展望と
ヨルノテガム



眺めるのは

不安、この先の先の方の、
それ、キリンの首の長さで、それ、
真っ直ぐの横顔で、
それ、お前も好きだろ、それ、
オレ、男だけど身ごもっちまった
それ、渦巻きの中の
規則正しい尻のあいだから
神様のよそよそしさで
これ、手の中に、
手の平があった、これ、
水平線の匂いを嗅いだそれ

あくなき巨大化する赤ん坊、お前の足は
スラリとして美しくなる、オレ、
涙さ、たまにはの、それ、これ、うつむきながら、
お前を見てる、どれ?
風? 知らない、振り出しへの双六を信じるんだ、
それ、オレみたい、どれ?
展望先への眼差しさ、


顔の無い線影が未来を見てる、卵を抱いてる、これ、
足が太く生えて、デカイ尻々で
歩くあそびだ、


海が遠い、


あしたは化け物になってもいい、どれ?


素朴である、これ。




















自由詩 落伍と誕生と展望と Copyright ヨルノテガム 2007-04-05 05:31:19
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